アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。
内容としては、裏設定とか、各要素のモチーフなどを考えることより、
物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。
※筆者個人の考えに過ぎませんので、参考程度にお読み下さい。
※共感の他、間違いや別な意見などもあれば、
遠慮なくコメントして(本ページ下部から)頂ければ幸いです。
※最終話までの視聴を前提に書いています。ネタバレ必至です。
作品の公開順に追っています。
ここでは、第4話Aパートの後半(三島での夜の談話)について。
過去の記事はこちら。

第4話 Aパート 後半
※以降のセリフの引用(❝ ❞内)は、全て
『ケムリクサ』第4話(©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト) を出典としている。
りなの一人が、水を飲んでいる

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
3話Aパート後半での考察においては、
りなが二人しか水を飲んでいなかったことについて、
「摂取した水はりな同士共有されるのでは」、
と述べたが、
ここでは、一人だけが飲んでいる。
3話で水を飲んだりなは、「これで10日はいける」と話していたので、
今飲んでいるのは、あのとき飲んでいなかった一人かもしれない。
つまりこれは、「水を共有」の反論材料になる。
でも、りなむは一度も飲んでいないようなので、共有できないと問題だ。
共有できてることを前提としたなら、
「水を飲む喜び」を、
まだ味わっていなかったもう一人に、与えてあげたのかもしれない。
空橋の壁?
りな「明日は割とすぐに壁だナ。 空橋だナ。」
りん「橋の下は見通しが悪かったはず。 早く登ってしまおう。」
三島の四島の間にある空橋にも、壁があるらしい。
しかし、作中では、壁を越えたような様子は見られない。
考えられるのは、空橋の下、濃いあかぎりに既に覆われているのではないか、ということ。
もう一つは、橋の切断面が、何故か青白くなっているのが、
壁の生成によって切断された名残なのでは、ということ。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
いずれにせよ、空橋を渡れば、壁を越えて四島に入る、ということだ。
ケムリクサに興味あり?
わかばがケムリクサを振ると、一瞬ビクッとしたりなだが、
その後、光が浮き出たことに、興味ありげだ。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
りなは目はあまり見えていないが、
手元のマップを見るくらいは問題無い。
(これは、りつも同様)

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
りつと同じく、色彩が判別できていないのかもしれないが、
二人とも少なくとも明度については、問題なく認識できるのだろう。
そのため、このとき光ったケムリクサにも、反応したのかもしれない。
まあ考えていることは、
「食べられるのかナ」
とかそんなことだろうけど。
ちなみに、このときダイダイを振ったことで、
一瞬「このせかいのしくみについて」と表示されており、
りょくの日記が開きそうになっていたことがわかる。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
振って開きかけるとは、ケムリクサの操作は、謎だらけ。
ふかふかを横取りする、りく
りな「でもりくちゃん、触り心地しか見てないからナ。
前りな、食べてる最中のふかふかを、横取りされたナ。」
これと繋がりそうな会話が、5話にもある。
「りなこが、りくと取り合いをしていた」とのこと。
これについて、りんは、
「りくはカワイイ物に目がない」と認識している。
「ふかふか」で「カワイイもの」と来れば、
ぬいぐるみのようなものだろうか。
二島にテーマパークがあったし、ぬいぐるみの一つくらい発見できていても、おかしくはない。
りくは、「カワイイから」というより、「ふかふかだから」欲しがったのだろう。

【出典】『ケムリクサ』第6話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
しかしこの時点での会話だけでは、
「妹の物を横取りする変な姉」でしかない(笑)。
姉妹について色々聞かせてもらう、わかば
わかば「”りくさん“も、りんさんたちと同じ…?」
わかば「ご姉妹、なんか凄い方ばかりですね。 みんなめっぽう強いし…。」
りつ「一番は… りょうちゃんかにゃ。」
3話ラストでの会話に加えて、
今はいない、りょく、りく、りょうの三人のことが、
だんだんわかってきた、わかば。
この感覚は、当時の視聴者も同じだっただろう。
表情が柔らかい、りん
姉の話をするりんは、表情が柔らかい。
3話でわかばに助けられたこともあってか、
面と向かって話すことに、警戒も無くなっているようだ。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
「りょうが一番強い」という話を一瞬ためらう、りつ
「一番は…」と、一瞬溜めるりつ。
りょうが一番強いのは、明らかな認識のはずが、なぜ一瞬止まったのか。
つい先ほど、「ヌシの話はりんの前ではしないで」とわかばに頼んだ手前、
「りょくが一番強かった」という話は、それに軽く触れることになるので、
少しためらったのかもしれない。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
そこまで話してやめるのも不自然だし、最後まで話しきったが、
やはり空気は少し重くなってしまったようだ。
努力のムードメーカー
重くなった空気を、即座に察知して、
あえて明るく振舞い、話題を変えるりな。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
無意識に場を明るくしていたこともあったのだろうが、
実は、姉たちのことを考えて、そう振る舞っていた。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
1話で、りなこが死亡した後でも、
能天気に現れたりなたちだが、
あれも、りななりに考えての行動だったのだろう。

【出典】『ケムリクサ』第1話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
実際、その後「りなこの守った水を活かす」と、前向きに切り替えができた。
りなの「ムードーメーカー」は、努力の結晶。
わかばにバレた
りなはそんな、陰ながらの「姉想い」なところを、
隠してきたつもりかもしれないが、
わかばに一発でバレた。
…というか、わかっても、そういうのを全員の前で言っちゃいかんよ(笑)。
わかば「りなさんは優しいですね。
さっきの、りんさんりつさんを、元気づけようとしたんですよね?」
りな「ナ…!?」「ナナナっ…!?
そ… そんなんじゃないナ!」「なんだお前!」「調子狂うナ!」
姉想いが見透かされたら、そりゃあ気恥ずかしいので、動揺するし、顔も紅潮する。
これはりょくと同様だ。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
りんはそれを見て、「毒か…!?」と思っていたようだが、
「わかばが好き」の毒とは全然違うので、
安心して下さい。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
ちなみにりつは、
りなたちの姉想いの行動をとっくに知っていたのか、
にっこり微笑んでいる。
モモちゃんの仕組み
話題を切り替え、モモちゃんについて色々語ってくれるりな。
ここでわかったことを、まとめよう。
体内のモモちゃんを取り出せるのは、その体のりなのみ
りなむが寝ているのに、そのりなむの手を使って、
わざわざりなむの体内から、モモちゃんを取り出している。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
本体はりなむ
本体(根源?)は、りなむであり、
モモちゃんを失った場合は、りなむ一人に戻る。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
これは12話でも実際に確認できる。
モモちゃんにエネルギーが貯まれば、りなむも起きる?
新しいものを食べることで、モモちゃんにエネルギーが貯まる。(光る)
貯まれば、りなむも起きるらしい?
りりは、モモちゃんを応用した
最初の人(りり)も、モモちゃんを使って、六姉妹を誕生させた、と、りなは語る。
おそらく、りょくが「りりのメモ」から知り得た情報だろう。
ほぼ同一のヒトをコピーするモモちゃんとは、少し性質が違うので、
りりは、「モモちゃんを応用した別の葉」を作ったのだろう。
モモちゃんは、りなにしか使えない
理由は不明だが、モモちゃんが使えるのは、りなだけである。
りんは、「葉そのものが弱っているから」と言うし、
りなは、「たくさん食べるから」と言っている。
確かに、りなだけが持つ「食べて取り込む」という能力が、
なにか関係しているせいかもしれない。
りつが「使えなかった」と言っていることから、
分身当時いた、りん・りつ・りくも、
モモちゃんを使ってみようと試したものと思われる。
自分からは離れなくなった、りん
これまでは、毒を受けたと判断したら、
すぐさま顔をそむけたり、距離をとったりしていたが、
「離れろ」と言いつつ、自分から離れようとはしなくなった、りん。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
少しずつだが、警戒を緩めつつあるようだ。
毒に対する認識も、そこまで危険度は高くないとわかり始めたか。
しかし、「(ケムリクサが)綺麗ですね」という、ワカバの追撃に、
結局、柱の後ろに隠れてしまった。
このとき、りつはなぜか顔を背けているが、
「わかばの毒を警戒している」というわけでは無さそうだ。
毒うんぬんはともかく、
わかばのおかげで、いつもと違うりんが見れて、
内心ニヤついているのかもしれない。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
空橋が見えている。
進行方向には、実はすぐそこに空橋が見えている。(画面右下)

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
りなが、「わりとすぐに空橋」と言っていたとおりである。
しかしこの距離だと、りつとりなには見えないので、
マップ上でしか近いことを確認できない。
次回、第4話 Bパート 前半!
嵐の前の静けさ…
3話のCパートで、ヌシが動き出していたため、
初見ではハラハラしながら見ていた…。
次回!
空橋到達!

ここからも引き続き、お付き合いいただけると、幸いである。
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コメント
いつも楽しく読ませていただいてます
ふと思いついたのですが、
りなむという呼び名は「りな6」ではなく『りな (無)』に音をあてたものではないでしょうか?
りなむが本体だとすると、こちらの方がしっくりくるような気がします
ありがとうございます。
6人目の「む」と思わせておいて、「無」!
そういった意味も持たせているかもしれないですね。
りなむが起きることはないのだろうか。