『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(以下、スマブラSP)の、
上級者への上達を目指す中級者のためのテクニックの数々をお伝えしていく。
前回は、『ステップ』について解説した。
今回は、『ステップキャンセル』と合わせて覚えておきたい、『ダッシュキャンセル』について、
詳しい仕様と実用例を紹介していこう。
ダッシュ、反転、ブレーキ
ステップ後もLスティックを入力し続けた走行状態を、ここでは『ダッシュ』と呼称する。
ダッシュ中に、Lスティックを反対方向に入力すると『ダッシュ反転(ふりむき)』、
LスティックをN(ニュートラル)に戻すと『ブレーキ』となる。
そして、それぞれの状態でキャンセルできるアクションが変化するので、分けて解説しよう。
ダッシュキャンセル
ダッシュ中、すなわちLスティックを倒しっぱなしでもアクションを発動することを、
ここでは「ダッシュキャンセル」と呼称する。
キャンセルできるアクション
・ジャンプ
・ダッシュ攻撃
・各必殺ワザ(B)
・つかみ(ダッシュつかみ、ふりむきつかみ)
・アイテム拾い、投げ
・上スマッシュ
上記は、何も気にせず使って良い。
上スマッシュも、ダッシュ後LスティックをNに戻す必要はない。
覚えておきたいのは、
ステップ中はできず、ダッシュ中にできる『シールド』。(いわゆる、『ダッシュシールド』)
また合わせて『その場回避』、『前方回避』、『後方回避』も可能である。
足が速かろうが、遅かろうが、シールドを展開できるタイミングは全ファイター共通となる。
キャンセルできないアクション
弱攻撃、強攻撃、上以外のスマッシュの入力は、全てダッシュ攻撃となる。
ダッシュ中に弱攻撃を出したりして見えるのは、
実は全て、次項で説明する『ブレーキキャンセル』によるものである。
当然だが、ダッシュ中にステップに切り替えることもできない。
しゃがみもできないので、床すり抜けもできない。
ブレーキキャンセル
ブレーキ中にアクションを発動することを、ここでは「ブレーキキャンセル」と呼称する。
前述のダッシュ時のキャンセルも、このブレーキ時のキャンセルも合わせて、
総称して『ダッシュキャンセル』と呼ばれることも多い。
『ブレーキキャンセル』はスキが少ないので、
ダッシュをキャンセルしているのと、そうそう変わらないからだろう。
キャンセルできるアクション
・ジャンプ
・各必殺ワザ(B)
・つかみ(ダッシュつかみ)
・アイテム拾い
・上スマッシュ
上記は、何も気にせず使って良い。
ブレーキ開始4フレームまでなら、ふりむきつかみも可能。
下記アクションは、ダッシュキャンセルしたほうが有効的で、
わざわざブレーキキャンセルする必要はないが、一応覚えておこう。
・後方回避
→キャンセルが可能。
・その場回避、前方回避、アイテム投げ
→先行入力で、5フレーム以降キャンセルされる。
ステップも可能
ブレーキした瞬間から、前方ステップが先行入力可能。
8フレーム以降、ステップを開始する。
もちろんそのまま、ステステ他、各ステップキャンセルにも繋げられる。
※ステップについては、過去記事を参考にしてほしい。
ステステでも、ステップ1回に15フレームを要するので、
8フレームでダッシュからステップに移行できるのは、十分早いと言えるだろう。
ただし後方ステップの入力受付は、ファイターごとに異なる。
ブレーキ開始から5~9フレーム以降。
先行入力はできず、それより早いタイミングで入力するとダッシュ反転(ふりむき)になる。
ダッシュ反転時間が長いファイターほど、先行入力開始は遅いようだが、詳しい関係性は不明。
数キャラは確認済みなので、参考にしてほしい。(Ver.1.2.1)
■ファイターごとの、後方ステップ先行入力開始までのフレーム数
・9フレーム:ミュウツー
・8フレーム:クッパ、リトルマック
・7フレーム:マリオ
・6フレーム:ソニック
・5フレーム:ガオガエン
特筆すべきは、通常攻撃
通常の地上攻撃は、ブレーキ開始3フレーム以降、先行入力が可能。
5フレーム以降、アクションを開始する。
これは全ファイター共通。
ブレーキ開始2フレーム以内では、ダッシュ攻撃になるので注意。
弱攻撃、強攻撃、上以外のスマッシュ、全てに適応される。
(上スマは、ブレーキ中でもキャンセル可能)
つまり、ダッシュ中でも、5フレーム後には、全ての地上攻撃が可能ということだ。
ステップ中では、先行入力しても、アクション開始までは、最長15フレームもかかるので、
ブレーキキャンセルの方が早い。
強攻撃が出せない!
ブレーキキャンセルにおいて、最も出しにくいと言われるのは、強攻撃。
そのため、ちょっとしたコツをお伝えしよう。
上強、下強は、横に入れているLスティックを、上または下に角度をずらしていき、
45度を超えたら攻撃ボタンを押すようにすると、出しやすい。
これは、上斜め45度を超えると『歩き』に、
下斜め45度を超えると『しゃがみ』に移行するためである。
これらに移行する前に、ブレーキ行動を取るので、そこでブレーキキャンセルが発動する、
ということだ。
上記の通り、ブレーキは、走りから歩きに戻すだけでも発動する。
これを応用すれば、ブレーキキャンセル横強攻撃も出しやすい。
ダッシュ状態から、Lスティックを歩く程度に少し戻し、ブレーキしたところで攻撃ボタンを押す。
練習して、ブレーキと強攻撃のタイミングを覚えよう。
それでもダッシュ攻撃やスマッシュ攻撃が暴発してしまう人は、
ボタン設定で、Rスティックを「強攻撃」にすることをオススメする。
これなら、LスティックをNに戻してから、3フレーム後にRスティックを倒すだけだ。
キャンセルできないアクション
・シールド
・しゃがみ
・床すり抜け
シールドはわざわざブレーキキャンセルせず、ダッシュキャンセルしよう。
ブレーキのすべりと時間
ブレーキの時間長さは、ファイターごとに異なる。長いほど、その分すべり距離も長くなる。
すると、キャンセルできないシールドなどは、ブレーキが終わるまで展開できないので、注意。
足が速いほどブレーキも長い、というわけではない。ファイターごとに調整されているようだ。
(例えば、最速のソニックよりも、リトルマックのほうが、ブレーキ時間が長い)
実用例
ダッシュシールド
ダッシュシールドは、飛び道具で攻撃してきた相手に素早く近づくときに、非常に有効だ。
下の動画は、ロックマンのNB(メタルブレード)にダッシュで素早く近づき、
ダッシュキャンセルシールドで、ジャストシールドした後、さらに横スマをキャンセルしている。
静止画で詳しく解説する。
①お互い距離を取り、ゲッコウガはダッシュ開始して近づく。
↓
②ロックマンがメタルブレードを使用。
この距離では、ダッシュ攻撃も間に合わないので、まずメタルブレードに対応しなくてはならない。
メタルブレードを回避する有効な手段は、ダッシュ中にキャンセル可能な、
ジャンプ、シールド、回避が妥当である。
↓
③ダッシュキャンセルシールド
このときは、シールドで防ぐ方法を選択。
このままシールドを保持するのも、その場回避にするのも、十分効果的である。
↓
④シールドを解除し、ジャストシールド
このときは上手くジャストシールドが成功した。
初弾をジャストシールドすると、メタルブレードが通過するまで自動でジャストシールドが発動する。
メタルブレードが通過した時点で、両者行動可能となっている。
↓
⑤先行入力して横スマッシュ
ロックマンの接近よりも、一瞬早く横スマを発動できた。
空前を当てようとしていたロックマンに、横スマが直撃。
シールド解除を横スマでキャンセルはできないが、先行入力は可能。
操作の流れは、
ダッシュ→(キャンセル)シールド→シールド解除→ジャストシールド→(先行入力)横スマッシュ
となる。
実際のスピードは、下記の動画で確認できるので、参考にしてほしい。
ブレーキキャンセル横スマッシュ
相手が大きいスキを見せたが、ワンステップでは遠すぎる場合、
ダッシュで素早く近づき、ブレーキキャンセルして横スマッシュなどの大技を当てるといい。
下は、ドンキーコングの上B後のスキを狙って、
背後に回りダッシュで近づき、ブレーキキャンセル横スマを当てている。
静止画で詳しく解説する。
①ロックマンとドンキーコングにステージ端に追い詰められ、ゲッコウガは上空に逃げる。
このとき、ドンキーが上Bをしてきたので、
落ち着いてステージ中央に戻ることが可能となった。
↓
②背後に回り、ダッシュで近づく。
ロックマンが上Bに当たったので、ゲッコウガがノーマーク状態。
冷静に大技を狙うことができる。
↓
③十分に近づいたところで、LスティックをNにしてブレーキ。
ちょうど相手の上Bの攻撃判定が終わったところで、懐に飛び込むことができた。
早すぎると、自分から攻撃に当たりに行くことになるので、注意。
↓
④ブレーキをキャンセルして、横スマッシュ
安全な状態で、確実にスマッシュを当てることができた。
実際のスピードは、下記動画を参考にしてほしい。
まずはこうした、
相手の復帰後や大技の後スキに、素早く近づきスマッシュ当てる、
という練習をするとよいだろう。
相手のスキの大小に応じて、強攻撃や弱攻撃に切り替えるのも、有効だ。
攻撃を急ぐあまり、ダッシュ攻撃を当ててばかりでは、非常にもったいない。
ダッシュキャンセルの欠点
度々、「ステップキャンセル」より「ダッシュキャンセル」(「ブレーキキャンセル」)が秀でていると語っているが、
「ダッシュキャンセル」にも重大な欠点がある。
それは、「一定距離を移動しなければ、そもそもダッシュができない」点である。
相手と接近した局面では、ダッシュキャンセルなんて、やろうと思ってもできないのだ。
そのため、近距離では前回解説した「ステップキャンセル」を、
距離を取った状況から仕掛ける際には「ダッシュキャンセル」を、
使い分けることが重要になる。
両方のテクニックの長所を活かして戦えるようにしよう。
素早い攻めと守りをものにせよ
「ダッシュキャンセルでシールドや回避」、「ブレーキキャンセルでスマッシュ攻撃」、
ダッシュで移動しながら、瞬時に攻めにも守りにも転じれるというのは、非常に強力だ。
攻守にスピードがつけば、それだけ相手の思考時間を狭めることができ、
こちらのチャンスも増えることだろう。
さて、本記事の序盤で、『反転(ふりむき)』時のキャンセル行動も、また違っていると述べた。
『反転キャンセル』については、次回に続く。
コメント
これをやったおかげでバカにされてたけどこのテクニックを使って勝てた(その人逆ギレしてきた)