『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(以下、スマブラSP)の上達に向けた、
基本かつ重要なテクニックの数々をお伝えしていく。
前回は、「おきあがり」と「受け身」について、詳しく紹介した。
今回は、さらにふっとばされたときの対処法、
「復帰」とそれに関連する「ガケつかまり」のコツを、お伝えする。
ファイターごとの復帰技について述べるわけではなく、
それらを使えるのは大前提として、
復帰するときの最低限備えておきたい基礎知識を、ここでは伝授したい。
高さで分ける、3つの復帰経路
ステージの地平線を基準に、
上空からの復帰、横方向からの復帰、下方からの復帰、の3つの復帰経路に分けて、
それぞれ考えよう。
(「地平線」というのも間違っているような気もするが、上の図で見てわかってほしい)
あくまでも、「復帰が可能な位置から」のやり方である。
上空からの復帰
斜め上方にふっとばされた場合。
復帰に余裕があり、落下するだけでも着地できる状態。
体勢を立て直しやすい状態と言える。
落下しないステージでの復帰も、全て該当すると考えてよい。
やって欲しくないのは、慌てて空中ジャンプや、回避、上B(復帰技)などを早々に使ってしまうこと。
これらは、着地するまで1回きりしか使えない手なので、
ふっとばされてすぐ消費してしまっては、スキだらけの状態で落ちてくることになる。
特に、ほとんどの復帰技発動後は、
左右の微調整と急降下(Lスティック下はじき)しか入力できない状態となるので、
こうなると相手にとって格好の獲物にしかならない。
落ち着いて、相手の狙いを見定め、行動を選択しよう。
選択を誤らなければ、追撃に来た相手に、逆に迎撃することも可能だろうが、
まずは安全かつ迅速に、着地することを考えよう。
横方向からの復帰
地平線上か、それより少し上くらいを戻ってくる場合。
空中ジャンプや復帰技を使用しないと戻ってこれない状態。
横方向の復帰に弱いファイター(マルス、クラウドなど)は、
強くふっとばされた時点でアウトとなることも多い。
このときもやってしまいがちなのが、上方からの復帰と同じく、
慌てて空中ジャンプや復帰技を出してしまい、スキだらけの状態で相手の元に落ちていくことだ。
状況にもよるが、横にふっとばされたときは、
「地平線より下からガケに近づく」と覚えておいて欲しい。
横から真っ直ぐ着地しようとするのは、相手にとって追撃・迎撃がしやすい状態にある。
相手が飛び道具持ちであれば、特に意識して欲しい。
仮に飛び道具を回避で避けたとしても、その後の着地スキを狙われる危険がある。
無闇に地平線より上に体を出すと、追撃を食らいやすい。
中途半端に浮いた状態であれば、
むしろ下方まで落ちてから、ガケつかまりで復帰したほうが安全だ。
急降下してでも、すぐにガケつかまりしたほうが良い場面もある。
↑ロボットが追撃に来たので、トゥーンリンクは急降下して、
すぐ空中ワイヤー(空中でつかみボタン)でガケつかまり。
もちろん、下から来るところを攻撃されることも多々ある。
空中ジャンプや回避を残しておき、動きを制限された状態で攻撃を迎えないよう、注意しよう。
復帰の弱いファイターの場合は、相手がガケ付近で復帰阻止を狙ってくることも多い。
この場合は、ガケにつかまらず、真っ先に着地したほうが良いこともある。
※相手の復帰阻止の対処方法については、またいずれ取り上げようと思う。
しかしながら、
基本的には、横に飛ばされても下方からガケつかまりで復帰することを心がけるようにしよう。
下方からの復帰
地平線より下方向に落ちていった場合。
斜め下方向に強くふっとばされた場合、復帰の強いファイターでなければ、そもそも復帰できない。
復帰が可能な程度に下方に落ちるのは、
ガケ際で弱めの攻撃を食らって、押し出されて落ちる場合が多いだろう。
横方向からの復帰のケースで既に説明したとおり、
確実にガケつかまりをして復帰するようにしよう。
慌てた結果うまくガケにつかまれず、迎撃されては元も子もない。
ガケつかまり直前に、体が地平線より上に出ていても同じである。
自分の空中ジャンプや復帰技の高さを把握し、スキなくガケにつかまれるようにしておこう。
あえて下に落ちて距離を調整する必要がある場合もある。
ファイターの中には、落ちたときの向きによっては、
復帰技が理想と逆向きになりうまくガケにつかまれず、そのまま落下する者もいるだろう。
(シモン、リヒター、ガオガエンなど)
特に、後ろから攻撃を浴びて落ちた場合に、こうなることは多い。
Lスティックを真上に倒して上Bを入力すれば、元の向きに従って発動するからだ。
上Bを入力する際、Lスティックを上斜めにしておくと、倒した方向に向き直って発動される。
↑この場合だと、Lスティックを左上(↖)に倒して、Bを入力している。
復帰技は、ステージ側を向いて出したほうが、ほとんどの場合は助かるだろう。
冷静に向きを変えて復帰できるように、練習しておこう。
『ガケつかまり』からの選択肢 5種+α
復帰において、「とにかくガケにつかまれ!」としか言っていないような気もするが、
これには理由がある。
回避や空中ジャンプを使用してしまった状態では、
さっさとガケにつかまったほうが、よっぽどスキは少ないし、その後の選択肢も広がるからである。
ガケつかまり
つかまった瞬間は無敵状態となる。
(上の動画では、青い状態が無敵。実際にはファイターが点滅することで無敵状態がわかる。)
その後、ずっとつかまっていれば無防備な状態となるし、
さらにつかまっていれば、やがて自動で落ちていくので、注意が必要だ。
ガケにつかまった時点で、空中ジャンプや空中回避、復帰技も、再度使用可能となる。
ただし、地上に着地していない状態で再度ガケつかまりした際は、無敵状態にならないので、
追撃に注意。(攻撃を受けた際は、着地していなくても無敵状態となる)
さらに、着地せず7連続ガケつかまりした際は、つかまらず落ちていく。
その場ガケのぼり
『ガケつかまり』状態から、Lスティックを前方向に倒せば、ガケ際に立ち上がる。
ガケつかまりの無敵状態から、途切れることなくあがることもできる。(青い状態が無敵)
のぼり後も、比較的スキなく行動開始できる。
しかしそれでも、行動開始になるまでの一瞬を狙われないように注意。
硬直が、1フレームだけ生じる。
シールドを展開するまでも、2フレームの隙間が存在する。
ガケのぼり攻撃
『ガケつかまり』状態から、攻撃ボタンを入力すれば、攻撃を出しながらあがる。
当たれば、相手が蓄積ダメージ0%でも、後方にふっとばすことができる。
ガケつかまりから、攻撃を出すまで、無敵状態を継続してあがることもできる。
相手が攻撃していようが、無敵のままこちらの攻撃を当てることができる。
反面、『その場ガケあがり』よりも、後スキは大きい。
シールドや回避をされると、ほぼ間違いなく反撃されるだろう。
ガケのぼり回避
『ガケつかまり』状態から、シールドボタンを入力すれば、前方に大きく回避移動をしながらあがる。
ガケつかまりの無敵状態を、途切れることなくあがることもできる上、無敵状態も長いが、
その分、後スキは最も大きい。
これも読まれると、相手の攻撃を受ける。
特に、後方にも攻撃判定を持つことが多い下スマッシュには注意。
ガケのぼりジャンプ
『ガケつかまり』状態から、Lスティック上方向、あるいはジャンプを入力すれば、
ガケから跳び上がる。(はじきジャンプOFFでも同様)
無敵時間はほとんど無い。
そのかわり、行動開始はとても早い。
空中攻撃もすぐに出せるので、『ガケのぼり攻撃』とは違った攻め方ができる。
ガケをのぼる動作中に、先行して入力しておくことも可能。
各必殺ワザも同様。
ジャンプの高さは調節が効かないので、遅い攻撃だと当てづらい。
(前後の移動は調節可能)
単純に、相手に攻撃せず距離を取るのにも有効である。
空中回避も先行して入力できるが、それでも隙間に4フレームほどのスキが生まれるので、
そこを攻撃されれば当たることは知っておこう。
空中ジャンプすることも可能だが、着地する前にさらにふっとばされると、
空中ジャンプを消費した状態での復帰となるので、注意しよう。
ガケ離し
『ガケつかまり』状態から、後方または下方向に入力すれば、ガケから離れる。
下方向にはじき入力すれば、即急降下するため、ゆっくり落ちたいなら、後方入力が無難。
行動開始は即座に可能だが、無敵状態は全くない。
離した瞬間から攻撃は当たってしまう。
見出しで、「+α」としたのは、この『ガケ離し』からの復帰が多岐にわたるからである。
なにせ、再度のガケつかまりで無敵状態にならない以外は、ほとんど着地した場合と同様、
行動の制限が無くなるからである。
すぐ空中ジャンプで上がってもよし、
攻撃を当てに行ってもよし、
再度ガケにつかまって様子を伺うもよし。
自分のファイターにできることは何か。色々試してみるといいだろう。
ガケ際での手数が増えるほど、生存率は高まる。
しかし『ガケのぼりジャンプ』後の空中ジャンプ同様、
離した後の空中ジャンプ後、着地せずふっとばされると復帰は厳しいので、注意。
ガケ離しは、無敵状態を捨てた諸刃の剣だが、長期的に生存率を高めるために、
使いこなせるようにしておこう。
しぶとく生き残れば 逆転するチャンスもある
中級、上級になってくると、復帰阻止を巡った攻防が激化してくるわけだが、
初級ではまず慌てず、できるだけ安全かつ確実に、復帰し、
その後のガケのぼりでは駆け引きができるようになればよいだろう。
無事戻ってこれたら、また自分のペースを取り戻す。
どれだけ蓄積ダメージが増えようが、諦めなければ逆転の可能性はある。
しぶとく復帰して、逆転のチャンスをつかもう。
基本テクニックは、これで全て紹介できたことと思う。
次回は、初心者向けの基礎知識の最後を飾る、『アイテム』の豆知識をお伝えしよう。
コメント
神の記事ですが、そのば上がりの後隙は1fです。シールドの発生1f目がエフェクトが出ていないのでわかりにくいですが
ありがとうございます。
シールドで確認した自分のミスです。
追記修正しました。