『からくりサーカス』がついにアニメ化!
発表当時、原作者の藤田和日郎氏は、
「8000Pがアニメ(36話)に入るわけねーだろ!!」と咆哮しつつも、
「できるだけベストに物語をつくっていきたいと思います。」と、意気込みを見せてくれた。
※「AnimeJapan 2018 トークイベント」にて。下記記事を参照。
http://kai-you.net/article/52106
そんなアニメの、こだわりや作り込みを、抜粋してみた。
まずはプロローグとも言える、4話(原作3巻)まで。
1話
コミック第1巻 『勝 第1幕』~『勝 第2幕』に相当
ゾナハ病に苦しむナルミの表情
冒頭で、早速ゾナハ病の発作に苦しむナルミ。
漫画でも印象的な「ゼヒ」声を表現する声優さんも素晴らしいわけですが、
見て欲しいのは、この表情の比較である。(下記)
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第1話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第1巻)/藤田和日郎
涙の出し方! 鼻水の出し方!
目や眉の形や角度! 口の形! 影のつけ方!
どんだけ寄せるんだ、っていうくらい寄せてきてます。
発作が治まり安堵するナルミ
そしてその後、勝の笑顔で、発作が治まる様子も。
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第1話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第1巻)/藤田和日郎
よだれの出し方まで、寄せてきてる(笑)
2話
コミック第1巻 『勝 第3幕』~『勝 第8幕』に相当
狂気のナルミ、渾身の顔芸
コンビニの人を笑わせようと、狂気に走るナルミ
その渾身の顔芸も、完全再現
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第2話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第1巻)/藤田和日郎
右のコマだと、耳にストローを指してるのがわかりませんが、前後のシーンから明確です。
ナルミのギャグ顔へのこだわりが、半端じゃない。
ここまでだと、原作を参考にしただけで、
こだわりというわけではないんじゃない?
と思うかもしれないが、では、次のシーンを見て欲しい。
ナルミ、一瞬の原作リアクション
コンビニで暴走したナルミを、しろがねが止めるシーン。
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第2話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第1巻)/藤田和日郎
ほんの5/60フレームほど、時間にして0.08秒!
原作と同じ表情を描き込んで、ねじ込んできている!
目視も難しい一瞬! 入れるか!? 普通!
否…!
入れたかったのだろう。作画スタッフさんが。
スタッフさんたちの、深い原作リスペクトが、伺い知れる。
ちなみに、コンビニの外観も、原作通りである。
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第2話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第1巻)/藤田和日郎
このエンブレムのコンセプトはいったい。
グリモルディの機構
マサルを鷲掴みにしたグリモルディ。
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第2話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第1巻)/藤田和日郎
原作では、足を収納してタイヤ(キャタピラ)に変形させる、
作者のこだわりの描写があるわけですが、
アニメでも再現されております。
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第2話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第1巻)/藤田和日郎
動いているところが見れるのは、改めていいものです。
3話
コミック第2巻 『勝 第9幕』~『勝 第17幕』に相当
しろがねのジャージの文字
屋敷突入時、しろがねが着ているジャージの胸元の文字。
「APES」
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第3話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第2巻)/藤田和日郎
これ、私もアニメで確認して、初めて気がつきました。
原作だと、実に2コマしか確認できない、「APES」という文字。
確かに書いてありました。
だからなんだって? つまり製作者の愛だよ、愛。
奈落に落ちるしろがねを助けるナルミ
ナルミのギャグ顔ばかり紹介してもアレなので…
しろがねが、ナルミに心開くきっかけとなったシーン。
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第3話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第2巻)/藤田和日郎
ゾナハ病の発作に苦しみながら、しろがねに激昂する複雑な表情!
声優さん(小山力也)の演技も素晴らしい!
しろがねは全体的に、絵は整えられている印象。
ゼンジおじさんとかくれんぼ
楽しそうなゼンジおじさんの表情。
マサルの「うわぁ…」みたいな表情も、そのまんまですね。
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第3話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第2巻)/藤田和日郎
4巻以降のことを考えると、もはやゼンジおじさんは癒やしでしかない。
そのはずだった…。
おっさん顔の少年
おまけですが、3話冒頭では急におっさん顔の癖の強すぎる少年が現れたもので、
気になって原作と比較してみたのですが… 全然違いました(笑)。
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第3話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第2巻)/藤田和日郎
この少年の表情に対する謎のこだわりは一体…。
4話
コミック第3巻 『勝 第18幕』~『勝 第26幕』に相当
怒るマサルの眼光
ゼンジおじさんに怒り、顔を上げるマサルの眼光が、残像となっているのは、原作通りの演出。
ここ、とても好きです。
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第4話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第3巻)/藤田和日郎
連載中の『双亡亭壊すべし』でもそうですが、
作者は何かに「怒る」ことに、こだわりを持っている気がします。
闇に恐怖するしろがねの表情
それまで気丈だったしろがね、暗闇に異常なほどの恐怖を見せる。
目が互い違い色を変える錯乱ぶりで、これぞ藤田和日郎節、ともいえる独特な表情の描き方。
再現されております!
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第4話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第3巻)/藤田和日郎
恐怖で力が入っているような、歪な指の形まで、こだわっています。
ナルミの最期
屋敷の爆破から、マサルをかばるナルミ。
最期にマサルに見せる笑顔。
【出典】[アニメ]からくりサーカス(第4話)/ツインエンジン
からくりサーカス(第3巻)/藤田和日郎
いい笑顔だ。
話が早足になるのはしょうがねえ!
こうした名シーンがアニメで見れるなら、十分ってもんだ。
続く5話から、サーカス編…
と思いきや、6話ですぐアメリカへ。
引き続き追っていきます。
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