【ケムリクサ考察】第7話 Aパート 後半

アニメ
【出典】『ケムリクサ』第3話,第7話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。

内容としては、裏設定とか、各要素のモチーフなどを考えることより、

物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。

※筆者個人の考えに過ぎませんので、参考程度にお読み下さい。

※共感の他、間違いや別な意見などもあれば、

 遠慮なくコメントして(本ページ下部から)頂ければ幸いです。

※最終話までの視聴を前提に書いています。ネタバレ必至です。

 

作品の公開順に追っています。

ここでは、第7話Aパートの後半(七島の壁)について。

過去の記事こちら

【ケムリクサ考察】まとめページ
アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。 物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。 皆様の参考となれば幸いです。

第7話 Aパート 後半

※以降のセリフの引用(❝ ❞内)は、全て

『ケムリクサ』第7話(©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト) を出典としている。

七島の壁

7話Aパート後半は、ひたすら七島のに関する考察となる。

壁は上空まで覆っているわけではない

の向こうに、大木が見えているので、

の高さ空まで届くほどではないことが伺える。

【出典】『ケムリクサ』第7話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

それでも、空橋の高さまでジャンプしていたりんが、

壁の上を抜けようと思いつきもしていないようなので、

相当な高さであることには違いないだろう。

 

実際、壁の前に立つと、上の方が見えない程の高さであった。

【出典】『ケムリクサ』第7話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

また、の厚さについては、過去のものより分厚いと見ていたりん

目の力を使って観察したか?

りん「たぶん… あのときのものより分厚い… これは…!」

実際、はかなり厚いようだった。

【出典】『ケムリクサ』第3話,第7話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

とても正攻法で破壊できるようなものではない。

 

穴が空いていない壁は、これで2つ目?

りつ「これは穴が空いてないやつだにゃ。

 どうしようかにゃ…。

 前は、りょうちゃんが割ってくれたから。」

わかば「あ! あの青いやつって、本来こういう…。」

りな「はー そうなのナー。」

りつあのときは六人がかりだったから。

 特に、りょうちゃんが、すごく時間をかけて壊してくれたのにゃ。」

穴が空いていないやつという言い方。

前は、六人がかりで、最後はりょうが割った

五島以前の記憶が無いりなは、穴が空いていない壁のことを知らない

これらのことから、七島のと同じような無傷のは、

六姉妹が揃っていた一島もしくは二島手前にしかなかったことがわかる。

それ以外のは、赤霧赤虫によって既に破壊されていたのか、

特に労せず越えてきたものと思われる。

 

この情報を元に、「りょくの最期」などを考察しているので、

詳しくはこちらを参照してほしい。

【ケムリクサ考察】0.5話 0.6話
アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。 物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。 皆様の参考となれば幸いです。 ここでは、本編公開前にTwitter上で公開された「0.5話」と「0.6話」について。

 

壁と姉妹たち

すぐ無理する姉

りつあのときは…」

りんそうだな。これは、本体を使うしかないな。」

過去に無傷のを破壊したときも、

少なくともりょうは、本体の葉を使用してまで攻撃したことが示唆されている。

このときに限ったことではないと思うが、

このように、りょうたちは無茶が多かったようで、

6話のりょくの日記では

「残念な姉たちはすぐ無理する」

心配されていた

 

りん、命がけの本体の葉

りつりんダメにゃ! 他の方法を考えるにゃ!」

りん「いや! 水も残り少ない! 今ここで…!

りん本体の葉を使おうとすると、りつはかなり焦りだした。

身体への負担の大きい、危険なワザなのだろう。

それでもりょうは、本体の葉だけで戦っていたらしい(3話後半会話)が、

扱うのがうまくて、負担も少なかったのだろうか。

だとすると、ここでりつが焦ったのは、なぜか

【出典】『ケムリクサ』第7話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

過去にりん本体の葉を使ったことで、

かなり危険な状態になった

ということがあったからだろう。

今ここで」というりんの発言からも、

「自分を犠牲にしてでも、みんなを助ける」という覚悟が感じられる。

それほど危険な状況を、過去にも経験しているし、自覚している、ということだ。

 

その「過去の出来事」について、さらに推測してみよう。

りん本体の葉を使った過去

元々戦うのが好きではないりんは、

りょくりょうが襲われたときに、死力を尽くして戦ったとは考えにくい

りょくを襲った虫は、りつりょう(無敵の布陣)が撃退し、

りょうを襲ったヌシからは、逃げたはずだ。

 

本体の葉を使ったとすれば、

自分が戦わざるを得なくなった状況になったときだ。

それは、

りくの命を奪った大型ヌシと対峙したとき

ではないだろうか。

りくが倒れたことで、戦うことを余儀なくされたりんは、

力の使い方もわからず、無理をしてしまったのかもしれない。

 

りく死亡後もまだしばらくは、みどりの葉は無かったため、

本体の葉を使わざるを得ない状況は、これ以外にもありえるだろう。

だが、ほとんど無かったはずだ。

りなが、本体の葉だけで戦うりょうに対し「意味がわからない」と発言しているので(3話)、

「本来ありえない所業」だということがわかる。

もしりんが、たびたび本体の葉を使って戦っていたなら、こんな発言は出てこないだろう。

だからりなが記憶を持つ五島より後では、

本体の葉を使って戦うことは、ほとんど無かったと考えられるのだ。

 

壁の防衛機能が働いたのは、なぜ?

に「」という、「警告 (Warning)」を示すと思われる文字が浮かび、

壁から出た青いケムリを受けた「白い虫」が、黒地青枠に変化した。

【出典】『ケムリクサ』第7話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

この一連の出来事について、一つずつ考えていこう。

まずは、なぜこうなったか。

なぜ起きた?

流れ的に、りんたちがに攻撃したことで、の防衛機能が働いたようにも見えるが、

そうではない。

」の文字が出る直前に、

地震が起きていた。

 

では、この地震の原因は何だったかと言うと、

7話後半で判明することになるが、

赤虫が、七島の支えとも言える大木の根を破壊していた、

さらにはを破壊していたことに起因していた。

【出典】『ケムリクサ』第7話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

この裏付けとして、

八島側のにも、同様に「」の文字が出ていたのが確認できる。

【出典】『ケムリクサ』第7話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

ということは、七島のは、

上から見ると、大木(湖)を囲んで円状に形成されているのだろう。

 

何が起きた

まず」の表示についてだが、

これと同様のことを、11話で確認できる。

【出典】『ケムリクサ』第11話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

りりが、を操作しようとすると、」が表示された。

これがあるため、7話でも、りんたちが触れたことで「」が表示されたかと思いがちだが…、

よく見て欲しい

文字は壁一面に表れているわけではないし、

青いケムリが出てきてもいない

 

このときりりは、

ワカバでないとダメなのかも」

と発言している。

実際、壁はわかばにしか操作できていない

 

おそらくは、危険度に応じたセキュリティが発動する仕組みになっており、

わかば(ワカバ)以外が操作しようとした場合、「操作不可」であるだけだが、

そのものが破壊されようとした場合、「青いケムリ」を放出するようにしていたのだろう。

 

ではその「青いケムリ」が何なのかというと、

これも11話で確認できる。

 

管理者(ワカバ)から離れて遠隔で作業を行う際は、

青いケムリを受けて、「命令」またその「認証」が行われていたようだ。

【出典】『ケムリクサ』第11話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

青いケムリを受けた「ヌシっち」は、体の色を黒地青枠に変化させた。

 

つまり、このとき七島のから出たケムリには、

ワカバが遺した命令」が含まれており、

これを受けた周囲のムシたちは、その命令を実行に移したものと思われる。

【出典】『ケムリクサ』第7話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

前述のように、この発動原因

「反対側で、壁が破壊されそうになっているから」

と仮定すると、

ケムリに含まれた命令の内容は、

「壁が破壊されそうになったら、守ること」

といったところだろうか。

りんたちが襲われているということは、

「壁に誰も近づけないこと」

という意味も含まれていそうだ。

 

このときの青虫たちの動きは、

これまでの赤虫たちに比べると、

のったりしてしていて、あまり殺意がない気がする。

一度だけ、りんに攻撃をしていたようだったが、

これも、まるでりんを手でどけようとしているような、遅い振りだ。

【出典】『ケムリクサ』第7話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

これまで赤虫は、

いきなり突進してくるわ、

橋で不意打ちのビームを撃ってくるわ、全力で殺しに来ていた

【出典】『ケムリクサ』第1話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

そんな、戦闘員のような赤虫に比べると、

ここの青虫たちは、会場警備のスタッフのように優しい

 

赤虫たちは、「ケムリクサを消すこと」が目的だったことに対し、

青虫に命令したであろうワカバの目的は、壁を守ることだったはずだ。

ここでりんたちに危害が加わるようなことは、なかったのかもしれない。

 

…が、初めて見る青虫に、一同は動揺

りつ「なんにゃ…!? まるで赤虫にゃ!

りん襲ってくる! 構えて!」

距離を詰められる前に、先制攻撃を取ったのであった。

 

まとめ

さて、ここで起きたであろうことをまとめよう。

 

八島側の赤虫たちに攻撃されたことで、高レベルのセキュリティが発動した。

「壁を守る、何も近づけない」という命令のケムリを受けた、青虫たちが、

たまたま壁の近くにいたりんたちを、壁から離そうと動き出した

しかし、りんたちは赤虫のように襲ってきた」勘違いし、先制攻撃に出た。

 

こんなところではないだろうか。

船長ワカバ青虫からすると、散々な話だが、

結果的に、本体の葉を使おうとするりんを止められて、

偶然わかばが壁を開けられたので、良かった良かった(笑)。

 

 

次回、第7話 Bパート 前半!

BD3巻が発売するまでには、この考察は全話完了しているだろう!

…と思っていたのですが、そんなことはなかったぜ!

 

次回!

湖到達

 

ここからも引き続き、お付き合いいただけると、幸いである。

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