『荒野のコトブキ飛行隊』
監督・水島努×シリーズ構成・横手美智子の黄金コンビが贈るオリジナルアニメ最新作『荒野のコトブキ飛行隊』の公式アカウントです!2019年1月よりTV放送開始!公式サイトもオープンしました→ https://t.co/9p86paBJ6T 推奨ハッシュタグは #コトブキ です!(宣伝O) pic.twitter.com/7OJzlMlU8L
— TVアニメ『荒野のコトブキ飛行隊』公式 (@kotobuki_PR) September 13, 2018
「荒野のコトブキ飛行隊」
何年も前から少しずつ動かしていた作品です。ようやく発表になりました。改めて、何とぞよろしくお願いします。 #コトブキ— 水島努 (@tsuki_akari) September 13, 2018
監督:水島努 のオリジナル作品
音楽:浜口史郎
ガルパンだこれー!
大ヒットしたアニメ『ガールズ&パンツァー』の魅力の一つは、
戦車の細部にまでこだわり抜いた描写。
そのこだわりは視覚のみならず、聴覚にまで及び、ミリオタでもなんでもない視聴者も魅了した。
つまりこの『荒野のコトブキ飛行隊』では、
戦闘機においてその魅力を発揮していくことに、大いに期待できるということだ!
3話まで視聴した感想をお伝えする。重大なネタバレはありません。
期待通りの映像!音響!
このアニメの一番の見どころ。
それは当然、空戦である。
本編も、「まさにそのとおり」、とわかっているかのように、
空戦に向かう準備段階の描写で、我々を高揚させてくれる。
ざわざわと掻き立てるような、操縦席内レバーの操作音、金属の擦れる音。
腹の底に響いて揺れる、エンジンの点火音、プロペラの回転音。
そしてこれらが全て3DCGで、実に高い再現度で表現される。
エンジンの振動や風圧で、飛行機の翼が微妙に揺れる様もわかる。
【出典】荒野のコトブキ飛行隊 第1話 ©荒野のコトブキ飛行隊製作委員会
洗練された映像と音!
これらは、
まるで自分が戦闘機に乗り込んでいるような、リアリティを与えてくれる。
筆者は戦闘機に乗ったことなどない。
しかし、「間違いなく再現度が高い!」、と思わせられるほど、本物染みているのだ。
それが確たるものであるという証拠に、見る者にふつふつとこみ上げてくるのだ。
興奮が!
そこに上乗せするように、『ガルパン』でもお馴染みの浜口史郎氏の劇伴が、
盛り上げてくれる。
戦闘機が動き出そうとしていく中で、徐々に盛り上がっていく音楽はシーンにぴったりすぎて、
昂ぶってくるのはもはや必然。
離陸前からこのクオリティ。
飛び立つとさらにこの高揚感は跳ね上がる!
プロペラ、エンジン、操縦音、風をきる音、機銃の音、機体のきしみ、カメラの振動…
「いやそれがなに?」と聞かれても、
これらから生まれる魅力が、言葉ではとても伝わらない。
操縦席からの視点、あるいは戦闘機のいずこかからの、
固定カメラ視点から見る空戦風景が特にアツい!
浮遊感が感じられる!
カメラワークが非常に巧いので、固定カメラ視点じゃなくても当然アツい。
【出典】荒野のコトブキ飛行隊 第1話 ©荒野のコトブキ飛行隊製作委員会
↑静止画だと、魅力が伝わらない。
とにもかくにも、この記事を読んでるあなたは、既に作品が気になっている人だと思うので、
1話後半の濃すぎる空戦を、まずはご覧頂いたほうがよろしいだろう。
そしてこの空戦のクオリティは、毎話持続している。
戦闘機のことなんて知らない? 私もだ。
ミリタリー好き、戦闘機好きであれば、間違いなく本作は手放しで楽しめるだろう。
じゃあ、「特にそういう趣向のない人にはオススメできないのか?」というと、
そんなことはない。
実際、筆者である私自身、戦闘機についての知識など、全くと言っていいほど無い。
…にも関わらず、こうした記事一本を書いているほど、
多くの人に見てもらいたい、と思わせられている。
なぜか。
この作品には、
「本物のこだわり」というものが
全力で込められていることを感じられるからだ。
世の中に”趣味“というものは限りなく溢れており、
どんなものであれ、一定数の人間がハマっているということは、
そこには人を引きつける「何らかの魅力」があるはずなのである。
その魅力を知った人が、その趣味を楽しむことができる。
つまり、戦闘機について何も感じてこなかった人は、
戦闘機の「何らかの魅力」に気づいてこなかったためである。
そしてこのアニメの「本物のこだわり」は、
その「何らかの魅力」に気づかせてくれる起爆剤になりうるのだ。
戦闘機のことなんて何も知らなかったのに、
戦闘機のことが好きになってしまう。
本作には、そんな魅力が込められている。
【出典】荒野のコトブキ飛行隊 第1話 ©荒野のコトブキ飛行隊製作委員会
3DCGで描かれるキャラクターも味がある
本作は、3DCGと2Dのハイブリッド描画となっている。
なんと、通常の2D作画で描かれたキャラと、3DCGで描かれたキャラが、
共存しているシーンもあるのだ。
これ(↓)は、冒頭のワンシーンだが、
左のモブキャラ男は2Dで、右のメインキャラ女の子は3Dで描かれている。
【出典】荒野のコトブキ飛行隊 第1話 ©荒野のコトブキ飛行隊製作委員会
静止画だと、その差がほとんどわからないだろう。
動くと多少は違和感はあるかもしれないが、それでも“多少”である。
浮きすぎているわけでもない。
表情も動作も、細やかに動いてくれるため、2Dアニメと上手く馴染めていると感じる。
むしろ、3Dアニメキャラの表情の変化が、すごく良い。
特に、主人公キリエが、一喜一憂のたびにコロコロと表情を変えるのは、見ていて楽しい。
急降下で敵機を追い詰めたシーンでの、
「重力を感じながらもアドレナリンが出まくって高揚しているような表情」は、お気に入り。
【出典】荒野のコトブキ飛行隊 第1話 ©荒野のコトブキ飛行隊製作委員会
同時期の3DCGアニメだと、『けものフレンズ』を制作陣による『ケムリクサ』などがあり、
あれらも魅力的だが、本作のCGには、また違った魅力があることに気づかせてくれた。
何より、3DCGで動き回る戦闘機には、キャラクターも3DCGの方が親和性が高い。
『ガルパン』においては、3DCGの戦車から顔を出すキャラを、同じく3DCGで描いていることもあったが、アップで映すことは無かった。
基本一人乗りの戦闘機では、戦闘機と操縦者を同時に映すことも多いため、
アップで動いても違和感を抑えられるレベルにまで3DCGクオリティを高めたのは、
正解だったと思う。
ストーリーはどこに向かっていくのかわからん
さて、本作の魅力は、とにかく「戦闘機」! 「空戦」!
一方で、全体のストーリーや世界観・背景などを楽しみに見たい人にとっては、
やや説明不足であるように感じる。
というより、そこに重きを置いていない様子のため、当然のことかもしれないが。
(3話時点の印象)
「この少女たちは、何で飛行機に乗って戦ってんの?」
「なにを目的にしてんの?」
「話はどこに向かってるの?」
そういったことに疑問を感じて気にしてしまう人は、
見ていてストレスを感じる部分もあるかもしれない。
『ガルパン』においては、(またガルパンだが)
「戦車道大会で優勝する」という非常にわかりやすい目的と、
それに沿ったストーリーがあったため、特に気にもせず見ることができていただろう。
しかし本作、3話の時点では、そういった展開もなく、短編でサクッと終えている印象である。
とはいえ、1話ごとの話の展開には違和感はない。
むしろ起承転結がはっきりしていて、
「こういうことがあった」→「なんとかしよう」→「空戦だ!」
という流れを繰り返している。
毎回ハイクオリティの空戦をやってくれるし、それを楽しみにしている人は大満足だろう。
今後の展開で、全体のストーリーにも動きがあれば、さらにおもしろくなってくるかもしれない。
期待しよう。
とにかく1話を見てみよう
音がいい! 3DCGがいい!
とは紹介したものの、結局「百聞は一見にしかず」。
これらの魅力は、実際に見てみたほうがわかりやすい。
ニコニコ動画では、第1話が無料(2019年2月現在)ということなので、
気軽に見てみるといいだろう。
https://ch.nicovideo.jp/kotobuki-anime
Amazonプライムビデオでも配信されている。(2019年2月現在)
30日間の無料体験登録で、全話視聴することも可能だ。
自動更新なので、本登録をしない場合は更新手続きの前に会員登録のキャンセルをしよう。
今後も楽しみな作品なので、筆者は引き続き視聴していくことにする。
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