私は、地球防衛軍シリーズが好きだ。
そのメーカーである、「サンドロット」のゲームも好きだ。
『地球防衛軍5 (EDF5)』が発売した2017年から、早2年が経ったが、
サンドロットの新作の音沙汰が無い。
2019年4月1日(エイプリルフール)には、『地球防衛軍6』なる『月面防衛軍(GDF)』を、
公式ネタ動画として投稿していたが…。

【出典】地球防衛軍(EDF)公式ツイート https://twitter.com/EDF_OFFICIAL/status/1112370083404242944
※結局のところ、発売が迫っていた『アイロンレイン(EDF:IR)』の宣伝だった。
果たしてサンドロットの次なる新作は…?
EDF初代発売から、実に16年。
ここで、『EDF』および「サンドロットゲー」を一度振り返ってみよう。
THE 地球防衛軍
「THE」ってなんだ…?
当時「THE 麻雀」、「THE パチンコ」など、
ものすごいシンプルな作りのゲームを、
最初から廉価版として売り出す「SIMPLEシリーズ」というものがあった。
「THE 戦艦」、「THE 戦車」、「THE サバイバルゲーム」…
数々の廉価版ミリタリー系ゲームの中に、それはあった。
『THE 地球防衛軍』!!
2003年6月26日、PS2で発売。
価格は約2000円。
その安さの割に、しっかり遊べたし、
「2人協力プレイができるアクションシューティング」ということで、
そこそこ注目を浴び、15万本ほど売れた。
プレイヤーは、兵科として陸戦兵(後のレンジャー)しか選べないものの、
基本的なシステムは既に確立されていた。
「回避で逃げながら敵を倒していく」、
「戦略と立ち回りで攻略していく」というゲーム性はこのときから健在で、
シリーズの原型となる。

【出典】『THE 地球防衛軍』 © 2003 SANDLOT © 2003 D3 PUBLISHER
EDFおなじみの断末魔の元ネタも、ここからである。
サンダー!!!!
THE 地球防衛軍2
初代の2年後となる2005年、売れ行きが良かったからか、続編が発売。
そして恐らく、シリーズの火付け役となったのは、この「2」である。
兵科に、「ペイルウイング」(後のウイングダイバー)が加わり、
これにより、2人協力プレイ時には
「前衛のペイルウイング、後衛の陸戦兵」を基本とした
役割分担が生まれた。
(珍しい、画面縦分割の2人プレイ)
ゲーム性が上がる上がる。
陸戦兵の運転する戦車の上にペイルウイングが乗り、
逃げ回りながら狙撃したりもできた。

【出典】『THE 地球防衛軍2』 © 2005 SANDLOT © 2005 D3 PUBLISHER
敵キャラも大幅に増えた。
みんな大好き蜘蛛さんも、「2」が初出となる。

【出典】『THE 地球防衛軍2』 © 2005 SANDLOT © 2005 D3 PUBLISHER
糸に巻かれて死ぬんだよぉ-!
そして高すぎる難易度(インフェルノ)の登場もまた、話題となった。
しかもステージ数も、初代から3倍近く増大(25→71)。
難しすぎるため、とにかく色んな戦略・戦術が生まれた。
後にPSP版で「PORTABLE」、PSVita版で「PORTABLE V2」として、
リメイクされている。
そしてこのとき、「金蟻」や「銀蜘蛛」という、おぞましい最凶キャラが誕生した。
してしまった。
SIMPLEシリーズとして、他にも
『THE 地球防衛軍タクティクス』なるシミュレーションゲームが発売されているが、
サンドロット製じゃないので、割愛とする。
地球防衛軍3
「THE」が取れた。
フルプライスとなり、シンプル味が一気になくなった。
2006年、『Xbox 360』から発売。
その割には、兵科は陸戦兵のみで、ステージ数もそれほど多くなく、
「2」よりボリューム減となってしまっていた。
しかし、一新されたグラフィックによる、スケール感と迫力は絶大。
プレイヤーの絶望感が一層煽られることとなった。
また、フィールド上で一緒に戦ってくれるNPCが導入され、
戦場がやかましくなった。
EDF! EDF!
ファンの間では、「初代をリメイクした作品」とも言われている。
伝説の英雄「ストーム1」は、このときのプレイヤーキャラである。
知らない人は、とりあえず『最期の地球防衛』という動画を見ておくことをお勧めする。
後にPSVitaで『PORTABLE』としてリメイクされ、
「ペイルウイング」が使用可能となった。
ロボゲー いろいろ
EDF1~3の前後で、巨大ロボを操作する系のゲーム(ロボゲー)を、ちょこちょこ出している。
ギガンティックドライブ
市街地でビルをぶっ壊しながら、巨大ロボで戦うゲーム。
バカゲースレスレかもしれないが、ロボの重量感は凄まじく、それを楽しむだけでも価値がある。
実は、このゲームのグラフィックが「THE 地球防衛軍」の原型となったとか。
そもそも、サンドロットのスタッフは、
このゲームの前身となるロボゲー「リモートコントロールダンディ」を、
PSソフトとして開発していたらしい。
鉄人28号
『THE 地球防衛軍』と「2」の間に発売されたロボゲー。
サイズ感は小さくなったが、「操縦者視点でロボを戦わせる」というところは一緒。
結構好き放題やってくれており、隠れた名作に。
超操縦メカMG
『EDF2』と『3』の間に、ニンテンドーDSで発売したロボゲー。
「MG」は「マリオネーションギア」の略。
タッチ操作で、「ロボットの操縦席に乗って自分で動かす」感覚を実現したゲーム。

【出典】『超操縦メカMG』公式サイトhttps://www.nintendo.co.jp/ds/aigj/system/index.html
©2006 Nintendo/SANDLOT
アイディアは素晴らしいし、実際おもしろいのだが、そんなに売れなかったようだ。
地味に、スマブラにBGMやスピリッツとして参戦している。
斬撃のREGINLEIV
2010年、Wiiで発売。
「北欧神話版EDF」とか、「中世風EDF」とか言われていた。
巨大な敵(巨神)を、大量にぶっ倒すゲーム。
Wiiリモコンの特性を使い尽くした卓越の操作感は、唯一無二。
剣を振るのはもちろん、矢を引き絞る、槍で突く、杖で爆炎魔法をぶっ放す…等々。
どの武器も、自分が実際に扱うかのような操作を必要としていた。

【出典】『斬撃のREGINLEIV』© 2010 Nintendo / SANDLOT
直感操作により生まれる、他に類を見ない圧倒的爽快感から、
個人的に、Wiiアクションゲームの完成形と称えている。
実際、Wiiユーザーの公式アンケート(『みんなのおすすめ』)では、
1年近く最高評価を獲得し続けていた。
(この記録を越えたのは、『ゼノブレイド』だけ)
続編やリメイクが望まれるものの、操作が特殊すぎるため、
もはやWii以外では再現不可能となっているのだろう。 実に惜しい。
後の『EDF4』で、敵としてなぜか竜が出てきたのは、おそらくこのゲームのせい。
また、敵の部位破壊システムは、『EDF5』に受け継がれている。
地球防衛軍4
「3」から、実に7年の時を経た2013年、PS3とXbox360で発売。
(ゲーム内でも、「3」から7年後の世界設定。)
新兵科「エアレイダー」と「フェンサー」が登場し、
さらに陸戦兵は「レンジャー」、ペイルウイングを「ウイングダイバー」と改めた。
あと、ついに巨大ロボが登場。使い物にはならない。
敵、兵科、ステージのボリュームが前作より一気に増えた上、
オンライン4人協力プレイが可能となった。

【出典】『地球防衛軍4』4th プロモーションムービーより ©SANDLOT ©D3 PUBLISHER
しかもイカれた難易度のDLCも追加配信されたので、
筆者は、全ステージインフェルノクリアするのに、1年くらいかかっていた。
地球防衛軍4.1
「4」をアップグレードして、2015年にPS4で発売したもの。
ただの焼き増し版、と思いきや、巨大怪獣と巨大ロボ(使い物になる方)が投入された。

【出典】『地球防衛軍4.1 THE SHADOW OF NEW DESPAIR』2nd PVより ©2015 SANDLOT ©2015 D3 PUBLISHER
両者の戦いを地上から眺めるのは、格別の迫力であった。
むしろ、スタッフはこれがやりたかっただけかもしれない。
またDLCでは、まるで試運転的に、緑蟻が初登場した。

【出典】『地球防衛軍4.1 THE SHADOW OF NEW DESPAIR』©2015 SANDLOT ©2015 D3 PUBLISHER
やってることは毎度同じだが、出来の良かった「4」から追加と変更が多かったので、
結構楽しめる内容となった。
地球防衛軍5
2017年、PS4で発売。
人型エイリアンが敵として登場した。

【出典】『地球防衛軍5』公式サイトより©2017 SANDLOT ©2017 D3 PUBLISHER
正直言って、それ以外は「4」から大きな進化がない印象を受ける。
「4」、「4.1」、「5」と、ほとんど同じことの繰り返しな上、
DLCは値段の割にボリュームが乏しく、手抜き感が否めなかった。
(予算不足?)
しかし逆に言えば、
ここまで積み上げられた完成度は高く仕上がっており、
「5」がシリーズ初、もしくは久々のプレイとなる人にとっては特に評価が高く、
新規ユーザーを獲得することに成功していたことと思う。
ルーティンに一抹の不安を感じたものの、
次なる続編に劇的な進化を期待せずにはいられない。
EDF4の前に、
「アメリカ生まれのEDF」(北米開発)と呼ばれる
『EARTH DEFENSE FORCE: INSECT ARMAGEDDON』(EDF:IA)が、
EDF5の後には、
『EARTH DEFENSE FORCE: IRON RAIN』(EDF:IR)が、それぞれ発売している。
…が、どちらもサンドロットは関わっていない。
筆者未プレイにつき、詳細は割愛とする。
次は『地球防衛軍6』か? 全く新しい新作か?
簡単だが、EDFシリーズ・サンドロットの歴史は、こんなところである。
果たしてこれに続くのは、順当に『地球防衛軍6』となるのか。
『斬撃のREGINLEIV2』としてリバイバルしてくれるのか。
はたまた全く新しい新作が登場するのか。
2020年の続報に期待しよう。
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