【ケムリクサ考察】0.8話

アニメ
【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。

内容としては、裏設定とか、各要素のモチーフなどを考えることより、

物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。

※筆者個人の考えに過ぎませんので、参考程度にお読み下さい。

※共感の他、間違いや別な意見などもあれば、

 遠慮なくコメントして(本ページ下部から)頂ければ幸いです。

 

作品の公開順に追っています。

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【ケムリクサ考察】まとめページ
アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。 物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。 皆様の参考となれば幸いです。

 

今回は、本編公開前にTwitter上で公開された「0.8話」です。

0.8話

三島から空橋を越え、四島に初上陸した一行。

(これより先で引用するセリフは、全て上記の動画「0.8話」のものである。)

 

第5話で、車輪を修理した場所

りつ「ここから、五島六島分岐してるってことにゃ?」

第5話にて、電車の車輪が壊れて、代わりを見つけて修理した場所である。

全く同じアングルなので、すぐわかる。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

これが全体のどの辺なのか、作中の地図で確認してよう。

一島からは下図の通り

四島は、T字を傾けたような地形になっており、五島と六島と接している。

水色の線は、壁だ。

【出典】『ケムリクサ』第3話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

そして0.8話の分岐点は、下図の赤点のあたり

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

壁は島と島の間にある」と言っていたのが正しいのならば、

空橋の下や、六島のガケの上にも壁があるのを、見ているはずである。

 

0.8話の直後、りくは死亡する。

0.8話では、りく生存している

しかし、映像の最後に映し出されるロゴの、葉の3枚目が色を失っていることから、

0.8話の直後にりく死亡したであろうことが、示唆されている。

【出典】https://twitter.com/irodori7/status/1079736476248600577

では、りょくりょうのときと同じように、

りくが、「どこで」「どのような最期を遂げたのか、考察していこう。

 

 

りくの最期

どこで」から考えていこう。

四島の分岐まで到達はしているわけだが、続く0.9話では、三島に戻っているのだ。

(詳しくは、次回考察する。)

【出典】https://twitter.com/irodori7/status/1080461251900170240

よって、選択肢は、三、四、五、六島と、比較的多くなる。

 

ここでヒントになるのは、

りん知らない場所にいくたび、辛い思いをした」という、第7話でのりつの発言だ。

これで、四島まで来た時点で「知らない場所」であろう、五島六島に絞られる。

では、このあとどちらに向かったのか

 

五島には、りなが分裂する前に一度行った

りつりなの会話から、

りな一人だったときに五島に一度行ったことがある」(第4話冒頭)、

ということがわかる。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

0.8話では、既にりなは分裂していたので、

五島から帰ってきたところだったのだろう。

 

五島が行き止まりだったため、他の道を探しながら戻ってきたところ、

分岐のあたりで、六島の存在に初めて気づいたのかもしれない。

 

ちなみに、第5話の会話では、

りな電車を五島で拾ったことを知らない

ことがわかるため、

りな分裂したのは、五島で電車を見つけた後、ということになる。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

みどりが成長していない状態では、電車に乗って移動はできない

考えられるのは、りんの怪力で運んだか、りなが食べたか、だ。

電車ほどの質量を食べたことで、りなが分裂できるほどのパワーを得られたとするなら、

辻褄が合うのではないだろうか。

 

この後、六島へ向かった

りく六島の方から、湿気を感じるぜ。

これもしかしたら、「みずうみ」ってやつかもな。」

りくはここで、六島方面の「」と、さらに奥の「赤い木」を感じ取っている。

 

水を探すために彷徨っているのだから、当然のありそうな方へ、優先して進むだろう。

続くシーンでも、このあと方面を目指して進んだことを示唆している。

りくみずうみがマジであんなら、あの”どうぶつ”ってのも、きっといるぜ!」

【出典】https://twitter.com/irodori7/status/1079736476248600577

に行くのがたまらなく楽しみな、りくである。

ここまで言ってて、この後別の島に向かった、というのは、あまりに不自然というものだ。

北海道のラーメン楽しみだな~ と言いながら、沖縄に旅行に行くようなものだ。

0.8話は、六島に上陸する直前だったのだろう。

 

行動の主導権は、りくにあった。

りん「もう新しいところに進むの… やめないか?

りく「なんだぁ?メソメソと。」

りく手ぇ突っ込んでみねえと、実際のとこはわかんねえしな。」

水を探すためとはいえ、新しいところに進むことに、りん否定的だった。

りく一人反対を提案している、ということは、

姉妹の行動の主導権は、現在一番上の姉であるりくにあったということだろう。

 

そして、りくはとにかく前向きに行動するタイプだったので、

危険を承知で、一行は六島へ進むことになった

 

また一方で、

りつりなも、比較的前向きに行動するタイプだったので、

恐らく、六島に向かうことに完全に否定的だったのは、りんだけだったのだろう。

【出典】『ケムリクサ』第2話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

 

六島のガケの穴を見つけたのに、行ったことがなかった

六島のガケの穴は、「りくが見つけた」ということだ。(第5話)

目がいいわけでもないりくが見つけたということは、岩盤の触り心地から、

ダウジング的に検知したのだろう。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

しかし、6話まで入ったことはなかった

以前来た時は、ガケの上のルートに進んだ、というのだ。

 

湖に行きたくてたまらないりくが、穴を見つけたのに、そこに行ったことはない

どうも行動に一貫性がない

 

湖のある六島への横穴を見つけたなら、迷わずそのまま進めば良いのに、

なぜそこから進んでいないのか

 

りく穴を見つけたタイミングに、

何か問題があったのではないだろうか。

 

六島の穴を見つけたタイミングは…?

六島到達してすぐ穴を見つけたはずはない

それならわざわざ、あかぎりに覆われたガケの上のルート向かうわけがない

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

実際にガケ上のルートは、「大型だらけだった」「りな死にかけた」(第5話)と、

危険な状態だった。

 

整理すると、

上のルートにいるときに、偶然横穴が通っていることを検知したが、

そのまま四島に引き返すことにした

ということだ。

 

行動に一貫性がないのは、判断の主導権が途中で移ったから?

活路を見出したが、安全を優先して引き返した

こんな判断を、果たしてりくがするだろうか

 

これは、

六島に向かうことに否定的だった、りんの判断

ではないだろうか。

 

とすれば、

穴を発見した前後で、行動の主導権が、りくからりんに移ったのだ。

 

主導権が移ったのは、なぜか

 

りくそこで死亡したためだ。

 

主導権が、姉であるりつに移っていないことは、

本編を見ればわかるだろう。

進路の決定や、戦闘中の咄嗟の指示も、ほぼりんメインで行っている。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

死因は、ヌシか?

【ケムリクサ考察】0.7話 で説明したとおり、

りょうを殺したヌシが現れたのは、あの時点では異例中の異例であり、

りょうりん以外は、ヌシに直面したことは、ここまでなかったはず。

 

第4話のりつの「六島以外には(ヌシは)出なかったはず」という発言から、

六島のガケ上ルートで、ヌシに遭遇したであろうことは、ほぼ間違いない。

【出典】『ケムリクサ』第4話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

そこそこ強いはずのりくがやられた直接の原因は、

大量の大型あかむしと、なによりヌシの存在によるものだろう。

 

結論:りくの最期

以上をまとめると、こうだ。

 

四島の分岐点に到達し、りくは、六島方面にを感知した。

心配するりんを押し切り、新たな島、六島へと一行は向かった。

六島の入り口は、断崖絶壁のガケ。やむなくガケの上の、あかぎりに覆われたルートを進む。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

そこは大型のあかむしだらけりなが死にかける。

思うように進めない中、そこでりつは、後の「みどり」の苗木を発見する。

さらに偶然りくが、岩盤の感触から、ガケには横穴があることを感知する。

しかしそこで、ヌシが現れ、りく致命傷を受ける。

りくは消える間際に、りんたちに穴のことを伝える

そして、りくマフラーりんに託される。

 

りくが死亡したことで、即座に主導権りんに移った。

このままここにいても、全員やられるだけ。

新たな犠牲者に絶望するりんは、六島からの撤退を決断。

四島まで引き、そして湖に向かうことは危険と判断し、諦めることにした

 

以上が、りく死亡した状況の仮説である。

 

 

この他にも数点、0.8話で分かることがあるので、取り上げよう。

分岐点に来る前に、りなは分裂している

りつ「おめぇらの方が不思議だぜ。どうなってんだぁ?それ。」

四島に上陸し、分岐点に到達するまでの間に、りなは分裂し、

6人の「りなちゃんズ」が誕生したようだ。

味覚に特化したりなが、色々なものを食べたことで、味覚が成長した。」

「甘味、酸味、塩味、苦味、旨味と、もう一つ現在未確定の味覚を含め、6つの味覚があるから、

6人に分かれた」、

とする考えが、わりと主流だ。

 

葉が分割されたことと関係があるのか、分身したりなは、体が少し小さくなっている

 

りくはこの頃から、電撃を発するケムリクサを扱えていた?

りく「たま~に、痛い目みたり、痺れたりはするけどよ。」

痺れる」というワードから連想されるのは、りくが得意とする、電撃系のケムリクサだろう。

【出典】『ケムリクサ』第6話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

どうも初めは扱いに失敗していたようである。

 

りく触覚に長けており、ケムリクサを操作できるのは、

りょくのいた一島の頃からわかっていたため、

新しいケムリクサを見つけては、とにかく触ってみる、ということを繰り返していたのだろう。

 

 

りくの「好き」は、触ること

りく触ってみたら、たまんね~ってこと、案外多いんだぜ?」

りくあの”どうぶつ”ってのも、きっといるぜ!」

りくの「好き」なことは、触ったり、触られたりすること感触を楽しむ

特に好きなのは、「もふもふ系」のようで、りつの耳お気に入りだったようだ。

はじまり」でも、いきなり触っていた。

【出典】https://twitter.com/irodori7/status/1035542093945438208

どうぶつ」については、りょくから聞いた話だろう。

りつの耳のような触り心地の生き物がいる、とでも教えてもらったのかもしれない。

もじゃもじゃ頭のわかばを、「どうぶつ」と勘違いしたこともあった。(第6話)

 

次回は、0.9話

いよいよ次回で、本編開始前のTwitter公開分のエピソードの考察は、締めくくりとなる。

こんな長い考察を、全部読んでくれている人がいるのだろうか?(笑)

 

もしいたら、引き続き、お付き合いいただけると、幸いである。

【ケムリクサ考察】0.9話
アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。 物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。 皆様の参考となれば幸いです。 ここでは、本編公開前にTwitter上で公開された「0.9話」について。

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コメント

  1. リアタイ より:

    地図上の円が蓮の葉とわかったので、4島の範囲はもっと小さいのではないでしょうか。

    • ugug より:

      >リアタイ 様
      そうなんですよ。
      地図上の円の形と、「島」の単位が、一致しないのは悩みました。
      これは、「一つの円」(蓮の葉)から作られる地形が、必ずしも「一つの島」と考えているわけではないから、
      だと私は推測しています。

      特に、四島は、「島」と呼ぶには、地形がごちゃごちゃで、かなり入り組んでいました。
      「円」で考えるなら「別の島(六島)」に上陸していたとしても、ごちゃごちゃしすぎていて、実際には「島の境界」とは判断しにくかった。
      四島と、その次の島の「境界」としてわかりやすかったのが、あの「ガケ」だった。
      だから、りんたちの言う「四島」は、他と違って円形に当てはまらないのかな、と思いました。

      これらは、「分岐点」が四島である、という推論が前提ですが、0.8話と5話の会話から、それは間違いないかな、と思っています。
      そして「分岐点」の位置は、日本の尼崎駅の位置であるという他の方の考察を、参考にしています。(0.9話の考察に記載)