【ケムリクサ考察】第5話 Aパート 後半

アニメ
【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。

内容としては、裏設定とか、各要素のモチーフなどを考えることより、

物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。

※筆者個人の考えに過ぎませんので、参考程度にお読み下さい。

※共感の他、間違いや別な意見などもあれば、

 遠慮なくコメントして(本ページ下部から)頂ければ幸いです。

※最終話までの視聴を前提に書いています。ネタバレ必至です。

 

作品の公開順に追っています。

ここでは、第5話Aパートの後半(四島車庫まで)について。

過去の記事こちら

【ケムリクサ考察】まとめページ
アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。 物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。 皆様の参考となれば幸いです。

第5話 Aパート 後半

※以降のセリフの引用(❝ ❞内)は、全て

『ケムリクサ』第5話(©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト) を出典としている。

水も記憶もないけど、電車はある、五島

りつ「そういえば、五島でこのコ(電車)を見つけたのよにゃあ。」

りな「これ、五島で見つけたのナ?」

りつ「そうにゃあ。 あそこは水は無かったけど、このコがいてにゃあ。」

もう何度も取り上げたが、りな五島の記憶が無い

五島は既に隅々まで探索済みのようで、が無いことがわかっている

電車を発見したのは五島とのことだが、それをどうやって一島まで持ち帰ったのか、詳しくは不明

そのとき、みどりの苗木を発見できてすらいないので、

分裂前のりなが食べたか、りんの怪力で持ち運んだ、どちらかだと思われる。

 

 

「めったに無い」電車と、お気に入りの「変なポーズ」

りつ「車輪がついたちょうどいい箱は、めったに無いにゃあ。

 おかげでみどりちゃんを守りつつ、移動もできるのにゃあ。

 最高にゃ!」

りな出たな! 変なポーズ!」

めったに無い」という言い方から、電車らしきものは、他にも発見していたのかもしれない。

比較的状態の良かったものが、今の電車なのだろう。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

また、変なポーズについて「出たな!」と言っていることからも、

りつみどりについて語るときに、度々見せていたであろうことが伺える。

食べ物以外で、りなが興味を持つのは、珍しい

 

 

りつの「みどりちゃん語り」

りん「そういえば、みどりの枝を拾った場所も近いな。」

りつ「そうにゃあ! それにゃあ!

 六島の壁にぶらんと垂れ下がってたのにゃあ。

 枯れかけてたけど、可愛らしくこっちを見てて、

 ひと目で、このコを育てるためにここに来たんだと思ったものにゃあ。

 最初は、こーんなに小さかったんだからにゃあ。

 それがこんなに逞しくなって、今では私たちを背負って移動まで…

 感動にゃあ…!」

りつ姉、めっちゃ饒舌。

たくさん語ってくれたが、新しい情報としては、

みどりの枝は、六島の壁で発見した

くらいしかない(笑)。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

 

わかばの近くに、りなじ

りなりつ姉ね、落ちてるナ! ナ!」

りつ「はにゃ…! はにゃ…!」

りつの感情が高ぶると、根っこの動きに反映されるのか、

電車が揺れ動いて、みどりの葉が散っている。

落ちている葉は、わかばが拾い集めているが、

実は、りなも一緒に拾い集めているようだ。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

この後の位置関係から考えて、多分りなじだ。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

寝てるりなむ、先頭を歩くりなっち、全体を見渡すりなよ

消去法で、わかばの近くを歩いているのが、りなじになる。

りなじは、4話あたりから、なんとなくわかばの近くにいる

 

ところで、りなっちりんは、手を繋いで歩いているが、

りなっち甘えているだけなのか、

それともはぐれてしまわないよう、りん手を引いているのか、

どっちなのか非常に気になるところである。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

 

わかばの功績を認める、りん

りん「いいのか? 姉さん。」

りつこの前も頑張ってくれたから。 ダメかにゃあ?」

りんまあ… 小さいのだし。 姉さんがいいなら…。」

姉妹に甘い故の判断でもあると思うが、

少なからず、空橋でのわかばの活躍を認めているようにも受け取れる。

 

ヌシとの戦闘からここまで、休む間もなく進んできたこともあってか、

わかばに対するお礼」というものは、実は一切発言されていなかった

なんとなく言いそびれていたところに、

この前頑張ったから」というりつの提案に対し、

りんも心の中では確かに…!と同意していたのかもしれない。

 

まあ早い話が、

隠れたツンデレシーンという、

筆者のただの希望的推論ですよ。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

 

ところで、「さっき」などではなく、「この前」という言い方から、

休み無しとは言え、

空橋からだいぶ時間が経過していることがわかる。

 

 

みどりの葉を視聴した、わかばの反応

わかばみどりさんも押すと発光…。」

りつみどりちゃん、綺麗にゃ? 綺麗にゃ?

わかば「ええ! ユニークな葉の形ですよね。」

りつ「そうにゃ! あと、何気に音もすっごく良いんだにゃあ!」

わかばが、みどりの葉を押して発光させているところに、

食い気味で評価を聞いてくる、りつ

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

りつにとって、みどりの葉美的価値について共感できるのは、わかばが初めてだ。

しかもわかばは、目がいいので、視覚的魅力についても認識できるとあっては、

りつが興奮しても仕方がない。

現実に例えると、自分の好きなアニメの「海外の反応」を聞きたがるようなものだ。

共感を得たい」、もしくは「別なアプローチからの魅力について聞きたい」。

 

一方わかばは、葉を発光させていたはずだが、りつに魅力を尋ねられて、

りつにも認識できる「葉の形状」について答えるあたり、

優しさが滲み出ている返しではないだろうか。

 

さらに、「何気に」と付け加えて、「音がいい」と語るりつだが、

たぶん、音の良さ」について一番語りたいのだろう。

一番鋭敏な感覚だし。

しかしそこまではさすがにわかばでもわからないだろうから、

実は」のニュアンスで、「何気に」と付け加えていると思われる。

 

ここ、

お互いを思いやり合う、

高度なやり取りをしているのでは…?

 

こういった細部にも、

優しい世界を形作るこだわりが隠れているのかもしれない。

 

 

それにしても、「大雑把」と言われる割には、

わかばとクサトークしながら、電車を運転しているので、

かなり器用にも思える。

 

 

活躍に自覚がない、わかば

りつ「この前の戦闘のお礼だにゃあ。」

わかば「いえそんな… オロオロしただけですし。」

当のわかばは、自分が戦闘に役立った、とは全く思っていないようだ。

ヌシ討伐後も、「たまたまです」「りんさんが全部やってくださった」と言っていた。

少しでも力になれればという思いで、動いているのだろう。

 

 

元気な音を発している、りん

りつ「あと、りんのこともにゃ。」

わかばん…?

りつわかば君が来てから、りんが元気でにゃ。」

わかばえ…? むしろ、避けられてると思うんですけど…。」

りんの様子がおかしいことは、わかばでもわかっているようだが、

元気になってる」ということは感じ取れてはいない

これは、視聴者側の印象としても同じようなものだろう。

たびたび動揺していることは、見ていてわかるが、

元気になっていることには、りつしか気がついていない

 

りつには、でケムリクサの状態を感じ取ることができているようなので、

りんの葉からも、活き活きとしている音が聴き取れているのかもしれない。

たぶんこんな↓

 

 

わかばに協力的になった、りん

わかば「うわわ! こ…これって!?」

りん投げてみろ!

突如、みどりの葉を光らせることができたわかば

りんにもわからない現象のはずだが、使用を促した

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

3話までは、「妙な動きをするな」と釘を差しておいたほどだったが、

ここで葉を光らせたことを怪しむこともなく協力的だ。

 

りんたちにとって、みどりの葉はほとんど「武器」のようなものなので、

そんなものを、もし3話以前でわかばが光らせていたとしたら、

即刻処理されていたかもしれない。

このことからも、わかばへの信用がさらに積まれつつあることがわかる。

 

 

不可思議な現象への興味は皆無

わかば「な… なんですか!? これは!?」

りなさあナ。

りん知らん。

りつ「ミステリアスなところも、みどりちゃんの魅力なのにゃあ。」

わかば「え!? そういうもんです!? 気になりません!?」

りんいちいち調べてられん。

りつ「そういうのは、りょくちゃんに任せっぱなしだったにゃあ。」

折れた柱が魔法のように元に直ったのだが、白けまくっているりんたち

りつに至っては、先程の「みどりちゃん談義」を継続している。

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

柱を修復したのは、ミドリイロのケムリクサ本来の効果のはずなのだが、

そのことを、全員ここで初めて知ったようである。

…が、物が直せたところで、自分たちには何の役にも立たない

と、りんたちは思っているようだ。

 

みどりの葉は、りんたちにとっては攻撃・行動のエネルギー源にしかならず、

ケガを治せたりできるわけでもない

※メカニズムの考察詳細は、過去記事を参照

【ケムリクサ考察】エンディングについて (3話~10話)
アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。 物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。 皆様の参考となれば幸いです。ネタバレ必至です。 ここでは、エンディングについて。

 

姉妹共通して欲っするのは、「」そして「身を守る術」。

あとは各々の「好きなもの」。

それ以外への興味は、限りになくゼロに近いと言えよう。

 

もちろん、りょくが見たら、寄生を発しながら喜んだだろうが。

 

 

節水喚起に、後ろめたい表情のりつ

りんはあとどのくらい?

りつ一島を出たときの… 半分切ったぐらいかにゃあ。」

りん水も、少し節約していかないとね。

りつ「……。」

一島を出たとき(2話)から、水量は絵的にはあまり変わっていない気もするが…

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

まあ細かいことは、どうでもよろしい。

 

半分切った」ということは、

もはや一島に戻ることもできない」ということだ。

しかも、水の指針となる、アイちゃん弱ってきている

ほんわかした雰囲気で会話が進むが、かなり過酷な状況に追い詰められつつある

 

一応その認識はあるようで、りんは「節水」を喚起するが、

そのことに、りつ浮かない表情を見せる

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

後にわかるが、自分の好きなもの(みどり)にを浪費することに、罪悪感を感じている

 

もちろん、りんはそんなつもりで言ったわけではない

りんのことなので、「みんなのために自分が飲む量を抑える」というつもりなのだろう。

むしろ、

みどりをあげるのをやめるくらいなら、

 私が断水する!

というくらいの気構えがあるかも…。

 

 

車輪の欠損に、りなが気づく

りな「あーっ! 丸いのが一個無いナ。 ここ、取れてないかナ?

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

電車の機構をマジマジと見る機会が無い私からすると、

パッと見、何が欠けてるかなんて、全くわからないわけだが…。

意外にも、欠損に気がついたのは、りな

 

思い返してみると、

旅の出発(第2話)にて、電車を線路に乗せるときの目視確認をしていたのは、

りなたちだった。

【出典】『ケムリクサ』第2話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

当然、車輪についてはよく見ていたはずだし、

そもそも、車輪を乗せる「線路」を、一島から二島まで引いたのも、りなたちだ。

 

実は電車の機構には、詳しくなっていたのかもしれない。

【出典】『ケムリクサ』第1話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

(全然関係ないけど、ドヤ顔のりなこを貼っておきます)

 

ちなみに車輪は、前回取り上げた通り、空橋から降りるときに、落としている

りんの推測通り、ヌシとの戦闘による負荷で破損し、線路から浮いたときに落ちたのだろう。

りな「いつ取れたんだろナ。」

りんヌシのときか?

 

 

歩きは、りつの負担が大きい

りつ「しかたないにゃ。歩くにゃ。」

りん「姉さん…! それじゃ負担が…。

こちらも、前回取り上げた、

りつの負担を軽くするため、りんたちは電車を降りて歩いている

という考察の、裏付けとなる。

 

 

りなの能力は、「食べた分だけ取り出せる」?

りんりな! 似た何か、持ってないか?」

りな「こういうのは、今持ってないナ~。

 そもそも、食べたことなかったと思うナ。」

逆にこちらは、過去の考察反論材料になってしまう。

一島から二島の、膨大な橋を作り上げたことや、

なんでもかんでも食べ散らかしているわけでないことから、

りなの能力は、

「一度食べたものは、何度でも取り出せる」という推論をしたわけだが、

ここの会話で簡単に否定できる

【出典】『ケムリクサ』第5話 ©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

今持ってないということは、食べたものを貯め込む」だけに過ぎないことを示しているし、

食べたことなかったと付け加えるということは、

「食べたことはあるけど、どこかで使ってしまった」という回答があり得たことになる。

 

何度でも取り出せる」推論が正しいと仮定したならば、

このときりんへの返答は、

「持ってない」ではなく食べたことないだけで済むはずなのだ。

 

では、「食べた分だけ取り出せる」のが正しいなら、

二島までの大量の石橋と線路は、一体どこから…。

 

(何か思いついたら書きます)

 

 

次回、第5話 Bパート 前半!

過去の考察に綻びが生じつつあるが、引き続き進めていきましょう。

 

次回!

シロ、登場!

【ケムリクサ考察】第5話 Bパート 前半
アニメ『ケムリクサ』の考察をしていきます。 物語をつぶさに観察して、世界やキャラの深みを掘り下げていくことに特化しています。 皆様の参考となれば幸いです。ネタバレ必至です。 ここでは、第5話Bパート前半について。

 

ここからも引き続き、お付き合いいただけると、幸いである。

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【ケムリクサ考察】まとめページ
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コメント

  1. 風原士郎 より:

    「饒舌でカワイイりつ姉の当番回で、情報が。。とかいうヤツは赤霧に呪われてしまうがいいッ!」
    (今回も考察記事ありがとうございます!の意味。ww)
    連投すみません。りなちゃん’sの件、書き込みたくて連投しました。
    「大量取出しはモモイロのチカラ」とすれば、ugさんの考察は矛盾していないと思います。

    ◇りな’sの食べたい物に個人差がある。基本的に好きなものしか食べない。
    (りなぞうが~りなこが~発言。好きなものが重ならないのはワザとかも。)
    ◇りな’sが食べたものは、いったんは取出し可能な状態で貯蔵。一度取出すと無くなる。
    (スカートからいつでも取り出せる)

    ◇貯蔵量には限界がある。
    (外した線路を捨てる行動。食べ散らかさない。貯蔵量はアイテムスロット的な感じ?)
    ◇食べた物をエネルギーに変換する事が可能。エネルギーはモモイロに注入される。
    (モモイロの発光。武器などはすぐ出せるようだし選択している雰囲気。)

    ◇モモイロの分裂のチカラによって、貯蔵しているものの分裂・複製が可能。
    (元々なかった線路や石橋の造作はこのチカラでは?)
    ◇分裂・複製は、増やす対象を一度分解して再構成。
    (りり、りなの分裂。増やす対象が無くなってしまうと複製できない。)
    ◇分裂・複製には大量のエネルギーが必要。
    (ミニリナ作成時の疲労。いっぱい食べたからりなが増える発言。)
    ◇一度に大量に食べてエネルギーにしないのは、エネルギー変換(消化)に時間がかかるから。

    りな’s間で食べたとかの記憶は共有されていないため、りなぞう、りなこが食べていたかもしれないけど「今はない。食べていなかったと思う」発言となったのではないでしょうか。

    また、りなっちが手を繋いでいるのは「休みなく先頭に立つりんの緊張をやわらげるため」だと思ってました。
    次回、りつ姉の”好きの暗黒面”が救われる回 楽しみです☆☆☆

    PS.「海外の反応」には笑いましたww JOJOアニキ達いいですよね!ww

    • ugug より:

      なるほどなるほど。
      素体をストックしておけば、それをモモちゃんの力で増やせる、ということですね。
      モモちゃんのエネルギーや水をあまり消費したくないから、
      普段は使わない、と。
      いいですねそれ!
      矛盾は解消されそうです。

      食物の栄養素が様々であるように、りなが食べるものにも、モモちゃんのエネルギー向きな食べ物があったりするのかもしれない。
      そこに、「新しい」「食べたことない形」という指標が絡んでくるのかな?

      りなっちが進んでりんの手を繋いだ線ですね。
      いいですねえ。 感情を読むのに長けたりななら、それは十分ありえます。

      「海外の反応」系が一定の人気があるのって、人種も言語も違う人が、自分と同じ反応してるところを見て「共感」してくれることに、
      満足感・安心感を得られるからなんでしょうかねえ。
      おまけに、欧米人って、感情表現豊かな人が多いですからね。
      自分が「おおお…」と反応したものを、「おっしゃああああああ!!!!」と全身で表現してくれると、スカッとしますねw
      りつがわかばに期待したのは、そんなところかとw